平成17年、創立80周年記念誌、小島校長挨拶「地域の誇りである学校を引き継いで」より


「明治40年代、この地は度重なる大洪水に見舞われました。そのため十年余りの歳月をかけて荒川放水路が造られ、千住新橋もできました。この地域の子供たちは、この橋を渡り、旧千寿第三小学校に通っていましたが、風雨の強い日は橋の上で傘が飛ばされ、ずぶ濡れになったそうです。ここで”堤北にも学校を”との願いが高まり、地域の方々が役場に掛け合い、土地を探し、開校させてくれたのです。幾多の困難にもめげず、ようやく大正十四年に教室4、児童数165名で千住町立千寿第五尋常小学校として開校になりました。」(平成17年、創立80周年記念誌、小島校長挨拶「地域の誇りである学校を引き継いで」より)

地域の方々の子供たちへの思いが千五をつくり、統廃合の危機に対しても、地域の方々の反対が千五を守る大きな力となっています。
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地域と学校と保護者で長い時間をかけてつくりあげてきた私達の千五。一人ひとりの子供を、先生方、地域の皆さん、そして保護者が一体となって暖かく見守りながら、育ててきました。これだけの時間をかけて関係者の熱意を積み重ねてつくりあげた環境は、もう二度と同じものはつくれません。未来の子供たちのために必ず千五を守りましょう。そして、地域コミュニティーの要、地域の防災拠点の千五を必ず守りましょう。

2011年10月30日日曜日

地域問題として考える 千寿第五小学校  統合計画案

(以下の内容は、千五関係者に配布した「絆」というタイトルの説明文書です。是非、ダウンロードし、ご一読ください。)

地域と学校と保護者で長い時間をかけてつくりあげた千寿第五小学校。一人ひとりの子供を、先生方、地域の皆さん、そして保護者が一体となって、暖かく見守りながら育ててきました。
これだけの時間をかけ、関係者の熱意を積み重ねてつくりあげた環境は、もう二度と同じものはつくれません。

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統合計画案は、ハコモノの数値だけを見て立案されたものです。

●人 命
今後 増加・変化する災害リスクについて、見直しをしていません。学校は地域避難場所として単なる教育の場以上の意味を持ちます。

●伝 統
実質的“廃校”は、培われた文化を無にしかねないものです。千五を中心に行われて来た全ての行事が無くなる可能性があります。

●未 来
学習環境の変化が児童の人生に及ぼす影響を考慮していません。地域の衰退化や居住者の増減に影響します。

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■■■ 地域として守らなくてはならない理由 ■■■

■ 防 災 拠 点 → 人 命 軽 視

􀁺 災害時、避難場所を失う、又は遠距離避難になる事を受け入れられるでしょうか?
􀁺 災害時、援助物資の受入れ先であり、医療援助拠点となり得る避難場所を失うことが出来ますか?
􀁺 国道 4 号線、千住新橋 そして、災害対策道路などの地理学的に重要地点を切り捨てられますか?
􀁺 地域町会のみで避難民誘導や帰宅困難者受け入れをすることができるでしょうか?
3.11 災害時 帰宅困難者受け入れに対し千五は地理的条件から千人以上の受け入れをしました。
都は父兄が帰宅困難を想定し学校が児童を父兄に引き渡すまで学校内受け入れを決めました。
▶ 教員が存在する学校等では災害時には教員が避難民対応に従事してくれます。しかし、廃校にな
り、たとえ建物だけが残ってもその対応は地域町会等に委ねられるとの事です。
􀁺 地域では珍しく常駐が定例化している交番に近いこの場所は通常時、災害時ともに“安心できる場所”ではないでしょうか?


■ コミュニティの要 → 地 域 軽 視

􀁺 地域のコミュニティの場である千五は必要ないものでしょうか?
􀁺 千五を中心として、代々受け継がれてきた祭祀の行く末は?
􀁺 地少協などの活動への影響は?
􀁺 小学校が無くなる事で、将来に亘り被る“経済的損失”という事実を受け入れられますか?
地価の下落。子育て世代の流出、流入の減少…。商業への影響。

■教 育 ■ 防 災  → 現 状 無 視
􀁺 適正規模とされる12学級以上になったとしても統合は行うという矛盾。H24 年度より1、2年生は35人学級制となることを先日文科省は決定しました。
􀁺 教育環境の悪化と危険増加
2年に亘る工事期間中、両校の700名近い児童が千五小校庭にプレハブ・千五校舎で過ごします。プレハブが立ち並び、狭くなった校庭での児童の集合・避難は難易度が高いことは想像できますが、
▶ 災害時の避難方法は、全て現場対応として避難シュミレーションすらしていません。
▶ 当然地域住民の避難場所としても狭くなります。
▶ 狭くなる校庭対策としてプールの撤去も提案されましたが プールの水は災害時 貴重な消火用
水です。
􀁺 一クラスの人数が1.5 倍に膨れ上がるだけでなく、敷地面積に対する児童一人当たりの面積は半減(21.1 ㎡→9.1 ㎡)します。

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様々な側面を持つ小学校という地域拠点を、それぞれ影響する部門や関係者との調整、検討もせず、数値だけを元にその後のビジョンもないまま押し進めようとする、この統合案に 千寿第五小学校開かれた学校づくり協議会は反対します。